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朝のヨガ

那珂川の茅葺屋根を葺かせていただいた游仙庵で、美奈子さんがヨガの講師をされているので、久しぶりに、お会いしがてら、朝からヨガをしに伺った。

家を出る時は、まだ真っ暗であったが、山を越えて、那珂川に着くと、辺りは明るくなっていた。

茅葺仲間と前からヨガをされていた方々と、ゆっくりと、体の隅々まで、美奈子さんに温かで優しい声をかけてもらいながら、緩やかに自分の体軀と対話をしながら、ほぐしほぐされていただいた。

呼吸と体の動きを感じながら、外にダダ漏れてしまっていた自意識が、静かに自分の中に戻っていくような、安らかな、時を超えた眠りの中に、たゆたうような。

それから、本当に、眠ってしまいながら、皆さん、その心地よさに身を委ねていた。

隣の万ちゃん親子さんも遊びに来て、お昼は、おっさんのようにホルモンを持参していたので囲炉裏でガンガン焼いていただいたが、以前、古茅をいただいた、藤森さんご夫婦も来られて、美味しいとれたてのお野菜を皆さんでいただいた。

ですとろいやーと言う赤いお芋、里芋は焼いて香ばしく、皮までサクサクとして、最高に美味しかったが、普段は、あまり食べないといっていた万ちゃんも、人参を生のままペロリといただいていた。

甘く、果物のように生でかじった人参は、最高のご馳走である。

それから、染物屋さんの「ふく」さんに皆さんで伺った。

茜色の茜の根っこを染色に使うとおっしゃっていた。
その茜の根っこを漆喰に塗り込んでも綺麗な色が出そうで、ベンガラ的な色になるのかお尋ねしたところ、また違った茜は茜そのものを入れ込んでのアクセントとしての色になるということであった。

今度、古民家の我が明楽園でも、使わせていただけたらと思った。

セイタカアワダチソウは、その姿のように多分ほのかな黄色、櫨もまた、黄色になると言うことだった。

ちょうど、その前に、石切り場跡地を開拓し、屋根材でいる木を保存しようと上村さんとチェンソーで木をぶった切っていたところ、櫨の木も紛れ込んでいて、その幹の芯が黄色だったので、きっと黄色になるのだろうとは思っていたが、木は、内に色を孕んでいるのだということに、はっとした。

それにしても、人は、煮詰めたら、何色に染まるのだろうか、きっと、赤に違いないなどとふくの染物家の方と話しながら、地獄の釜が開かない内に、彼女が染めた素敵な茜色の一歩手前の、夕焼ける前のほのかな淡い桜色の靴下を手に入れて、帰ったのだった。



by akikomichi | 2021-01-26 10:53 | 詩小説 | Comments(0)