2019年 12月 15日
おばあちゃんのじゅーす
秋月の現場でいらんくなった茅くずと竹の穂先ば
近所のおばあちゃんにあげたと
軽トラに積んでから
おばあちゃんは赤子んごとの笑ってから
芋ば作りよるけん
そこいらば軽トラでふんだらいかんばい
といいよらしたと
茅くずば毎日毎日
やまんごともって行きよったら
もうよか もうよか
あんまり積み上げとったら
燃したいと思うもんがおったらいかんけな
といいよらしたと
それからおばあちゃんになかなか会えんごとなったとやけど
秋月の最後の日に
おばあちゃんが門のところからなんかを探しよらしたと
もしかしてなんか用事でもあるんかいなと
おばあちゃん こっちこっちこっち
と木の枝からひょっこりさんしたら
おばあちゃんが
じゅーす買うちゃる
といいよらしたと
ふるさとのばあちゃんがいっぱい詰まったような
あったけえかあいらしか声でくさ
最後のお掃除ばしよったら
なんか知らんばってんが次から次に涙が出てきたと
心からじゅーすが飲みたかったけんかもしれん
三時の休憩の時
おばあちゃんからもらっとったのはお茶やった
まっこと上手そうなお茶やった
もったいのうしてから
まだとっとるとよ
by akikomichi
| 2019-12-15 19:31
| 詩小説
|
Comments(0)