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ロボットスーツ「HAL医療用」

筑波大病院は30日、脳卒中でまひの後遺症がある患者を対象に、ロボットスーツ「HAL医療用」で歩行能力の回復を目指す治験を開始すると発表した。全国7病院で実施し、2018年度に脳卒中患者向けの医療機器の承認申請を目指す。

 HALは同大発のベンチャー企業「サイバーダイン」(茨城県つくば市)が開発。体を動かそうと考えた時に脳から筋肉に送られる非常に弱い信号を捉えて作動し、装着部分の体の動きを助ける。両脚装着タイプは、筋萎縮性側索硬化症(ALS)など八つの病気を対象に医療機器の承認を受けている。

 今回の治験では片脚装着タイプを使い、脳卒中で体の片側にまひが残り、室内をゆっくり歩ける中程度の障害のある患者が対象。1日20分ずつ、5週間使って通常の歩行訓練をした患者と比較するほか、使用後も効果が続くか確認する。比較する患者を含め計54人の参加を予定している。

 厚生労働省によると、国内の脳卒中患者は約118万人に上り、介護が必要となる原因疾患の1位。鶴嶋英夫・同大准教授(脳神経外科)は「これまでの臨床研究では重い歩行障害が残る患者でも改善がみられた。歩行能力が回復できる人が増えれば、職場復帰など社会全体でのメリットも大きい」と話す。

 他の実施予定施設は、茨城県立医療大病院▽国立病院機構新潟病院▽福岡大病院▽志村大宮病院▽筑波記念病院▽福岡リハビリテーション病院。【大場あい】
by akikomichi | 2016-09-30 22:33 | 日記 | Comments(0)