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『たまごから』

えっぐたるとをつくってみた。
きみだけに、さとうをくわえ、こなをくわえ、みるくをくわえ、まぜあわせ、ひにかける。
さいしょは、ばらばらだったものが、ひとつになって、とろみがでてくる。
たるときじは、こなとおりーぶおいるとしおをこねて、てきとうにのばして、やく。
そこにさっきのえっぐたちをながしこみ、またやく。

ひとくちふたくちみくちだいのおおきさだから、すぐやける。
ふつふつとやきたてをいただく。

のこりのらんぱくは、めれんげにして、こないれて、おりーぶおいるいれて、ひとくちふたくちみくちしふぉんにした。
かたちは、きにしない。
くちどけがいのち。

いのちのふっかつ。

ふっかつのきせき。

ことしのいーすたーは3がつ27にち、とだれかがいっても、きいても、ぴんとこない。

たまごにさいくをすることになれてもいない。

ふっかつをまちわびているわけではない。

しんだものは、しんだままでもいい。

いきたことは、いきたことであろうから。

きせきがおこるというならば、いきかえるきせきでなくともよい。

へいわなきせき、きせきのへいわを。

たまごがさきかにわとりがさきかのきせきをたどることよりも、めのまえの、たまごにまずはしゅくふくを。

たまごから、ひよこになったばかりのひなたちのいっぱいすむしゅくしゃがやけたとだれかがいっていた。

もっと、ひよこにも、ごかごを。

とりいんふるえんざで、さっしょぶんされたにわとりたちを、あわれみたまえ。

まいにち、くわれていく、とりたちのえいえんをおもふ。

かたちをかえていくのが、よのつねならば、やかれるのもまた、くわれるのもまた、よのむじょう。

たまごでさえ、きみとしろみとからにわかたれ、かたちをかえていく。

たまごこそ、さんみいったいのきゅうきょくのかたち。であったものを。

ひとは、すくいのきゅうきょくのかたちをくいちらかしながら、いきていくのだ。




そういえば、いつだったか、たまごがたつというひがあるときいた。

りっしゅんだったか。

きりつ、れい、なおれ。

はるがたちあがり、たまごもまたたちあがる。




もし、うちゅうがひとつのたまごのようなものであるならば、なかで、うごめくあらゆるあらそいは、ほんのちいさなかいてんのはんどうというには、あまりに、はげしいかいてんたい。


では、からのそとには、いったい、なにがあるのか。

あんがい、からをやぶったものが、あるかもしれない。







by akikomichi | 2016-02-21 17:24 | 詩小説 | Comments(0)