2014年 07月 08日
七夕小説
の時代と、また違う角度から、つらつらと書いてみようと思う。
あの時代とは違う。という角度から。
太宰先生へのひとつの答えとしてかけたら幸いである。
『白い短冊と白い布』
あの時、七夕の白い短冊にかいたお願いがなんだったか、すっかり忘れてしまっていた。
あれは私が幼稚園に入って初めての七夕だった。
七夕の歌を合奏するとき、ピアニカがうまく吹けなくて、トライアングルをならすことにした。
2つずらして重なった△の金属音は星形になる、ダビデの星みたいだ。
などと思うはずもなく、ただ星のきらきらしたイメージを響かせ確かめるように鳴らしていた。
にしきのたんざくわたしがかいたおほしさまきらきらそらからみてる
金の短冊と銀の短冊は二色の短冊、あるいは錦の短冊か。そんなことも考えるはずもなく、願い事をしたのだった。
もしかして、
お父さんと一緒に住めますように。
そう書いたのかもしれない。
父は、革命前のイランに柔道の先生として派遣されていた。
夏休みになったら、私達も父の後を追うようにイランに行くことになっていたのだ。
by akikomichi
| 2014-07-08 00:37
| 小説
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