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『一人一殺』五

 英国で銀行制度を学んできたという井上準之助が金(きん)解禁を促したため、世界恐慌に巻き込まれ、日本を混乱に陥れたということで、重々しい鉄の玉で犬養毅と違う場所で、それぞれ暗殺された。
 その後、戦争は加速していったが。

 金(かね)を刷り続け、世界恐慌を起こさず、去年から、日本を取り戻すという名のもとに邁進している麻生太郎や安倍晋三は、金を回し続けることに忙殺されているかもしれないが、井上準之助や犬養毅の時代と違って、軽々しい金(かね)と身の振り方によって、軽々と死と戦争を避けつづけているように見えた。

 戦争が出来る国になるなと、憲法九条を守れというものは、己が戦争を仕掛けられるとは夢にも思わないらしい。
 戦争を仕掛けるのは、なにも己の方ではない状況が、尖閣や竹島でいやというほど展開されているのを、見ようともしないのか、うすらとぼけているのか。
 あるいは、内部から武装解除することを指令されているのか。は知らないが。
 すでに、自衛はされているにもかかわらず、自衛権をないものとみなしているならば、二重に盲ていることになる。
 解釈の問題ではない。
 自衛権はどこの国にも、どこのものにも有る。
 ただそれだけである。

 

by akikomichi | 2014-05-16 01:23 | 小説 | Comments(0)