2012年 07月 05日
11.25自決の日 三島由紀夫と若者たち
自決の時に三島と行動をともにした学生の一人、森田必勝が、北方領土まで船で繰り出そうとしているところがなんともいえないもどかしさをかもしだしてはいたが、そのおもいとはうらはらに行為には行為のやり方があるということを突き放してみられているまなざし。
森田必勝は、8月15日に生まれたと言う、日本の終戦をいやがおうにも背負って生まれたような人であったと自分は思っているのだが、そういうことはあまり描かれてはいなかった。
その名前のおもいことを三島はどう思っていたのかは知らないが、自決しきれなかった終戦を三島は、8月15日に生を受けたと言う森田とともに成し遂げたかったのかもしれないと思われもしたのだが。
ただ、左翼とのジレンマだけのようにみえてしまうのも我慢ならないが。
右も左もないと言うが、物語全体にながれる突き放した「形式」的な撮り方を感じ、そこには愛情や同情の入り込む隙がない。
とことん冷めている。
三島に関しての捉え方は、色々あるだろうから、撮る方の捉え方として受け止めることにするが、内面を抉るようなものは感じ得なかったのが残念なことであった。

俳優さんに関しては、癖のある方なので好ましいのですが、わたしも「体型」に関して、「内面」に関しても同じ思いで見ておりました。