2011年 11月 26日
きのうの庭
はーとぱーくにいってきました
はたのなか
繪がはためいていました
逆光をあびながら
かぜのなか
ゆらゆらと眠っているようでした
みえないはーとが
でんとうのした
つるされていました
せなかあわせの繪が
逆光をあびながら
すけてみえました
それから
護国神社に歩いていきました
あるひとの命日だったからです
国を護りたかったのか
己を護りたかったのか
よくわからないままなのですが
まいりました
七五三でまいるひともいる
護国の庭に座り
黄金の鏡の方を見ておりましたが
ふと真昼の光の中
空洞の小さな心臓をつらぬくかぜを見つけました
いままで
そこにずっとあったはずのものでした
いままで
みつけることができなかった
屋根の下
こころをなくしたような
空の心臓の徴を見つけたのでした
ここにはこころはないのだと
はじめて思いました
空の器になったまま
かぜがふくのをまっているような
とおりぬけるのをまっているような
そういう庭だと
はじめて思いました
私は そういう庭を
すでに持っていました
あれは
はじめて空爆にあった庭
ゆうぐれの風呂上がりに見た庭
爆撃機が赤い点々を空に描いたのを見た庭
はじめて人が人を殺そうとするのを見た庭
その人が死んだ日に
それを思い出したのでした
by akikomichi
| 2011-11-26 21:00
| 詩
|
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