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あるいてもあるいてもセントラルパーク。

ちょっとした真夏に、岩盤浴するなら、セントラルパークがいい。

軽く何家族かは一緒に天然の岩盤浴が楽しめる。

ただし、岩に辿り着ければの話。

岩まで遠く、湖はなお。

しかし、湖まできたら、生き返る。

風が吹くから。

なんとはなく丸いつくりの美術館を目指していた。

意外と小さいのに驚く。

セントラルパークを歩いたからだ。

それから。

灯の灯るアパートまで歩いた。

その前に、偶然立ち寄ったほかの美術館で婦人のアートを見ていた。

あのはしごを登ればyesと描かれたやつ。

noだったら、死ななかった。

幻聴のだぶるふぁんたじいがほっつきあるいていた。







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by akikomichi | 2015-08-29 19:01 | 詩小説 | Comments(0)

大鴉

大鴉はありますか。

こじゃれた本屋に立ち寄った。

poeの詩が読みたかったのだ。

生憎、なくなったようです。

こぎれいな店員さんが言った。

ゴドーならあった。

ここに来る前にも。

円になって朗読会をしている店の名前がそうだった。

順番がくるのを待つしかなかったのだが。

待てずに、ここまできたのだった。



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by akikomichi | 2015-08-29 18:46 | 詩小説 | Comments(0)

マダム・タッソー日和

マダム・タッソー日和だったので、蝋人形館に行った。

あんた、ニューヨークチケット持ってるかい。

優先的にチケットが買えるんだぜ。

とは言われなかったが、優待チケットを買っている団体に先を越された。

蝋人形よりも、スパイーダーマンの4Dしか眼中にない、お子様連れではあるが、急ぐこともないので気長に並んだ。

まずは、最上階のキングコングに掴まれることからはじめよう。

それから、永遠に動かない、にこやかな歴代大統領に合い、ガンジーと一緒に杖をもった。

死ぬか生きるか考えて苦い顔になっているようなヘミングウェイの横に座り本を読み、死んでしまったルー・リードに歌詞は見ながら歌うものだよねと話し、ジャニスの長椅子で、実はあなたが死んだのが確か25歳くらいだったと思うが、あなたの死にそうな歌を知ってから25歳あたりが怖かったのだと告白した。

いよいよ、クライマックスのスパイーダーマンの4D。

アメコミ天国に紛れ込んだ、我々は、きっとくる。きっとくる。きっとくると思っていた。


外にでると、やっぱりきた。

セサミストリートのきぐるみ集団。

一緒ににこやかに写真を撮ろうぜ。

とは言われなかったが、我々は肩をグット抑えられ、身動きがとれない、金縛り状態であった。

さっきも出ていたアベンジャーズの人に、十ドルよこせと地団駄踏まれた。

子供相手に、大人げないヒーローだぜ。

とは言わなかったが。

おっかないストリート。



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by akikomichi | 2015-08-29 18:18 | 詩小説 | Comments(0)

ラ・ママを探して

我々は、ラ・ママを探していた。

オフオフオフオフブロードウェイにたつ心持ちで。

あと、何ブロック。

ロックフェラー広場の前にあった、レゴショップに置いてあった小さなブロックのことではなく。

あと何通り跨いで歩けばいいのだろうか。

道行く人に訪ねては、立ち止まり、ラ・ママを目指して歩いた。

小さなラ・ママは突然目の前に飛び込んできた。

昨日まで、インドの舞踏をやっていたらしい。

今日はないよ。

と、そこに座っていた、にいさんに言われた。

寺山の地獄めぐりを頼りにここまできたが。

オフというよりアウトであった。



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by akikomichi | 2015-08-29 17:49 | 詩小説 | Comments(0)

自由の女神

自由の女神が見たいというので、我々は、自由の女神を目指して、フリーのフェリーに乗り込んだ。

一時間に一度、自由の女神を遠くから眺める為に、多くのものがゲートに集まっていた。

まるで、子宮内の卵子を目指す精子のように、わらわらと船に入っていくのだ。

もちろん、目指したいのは女神の胎内なのだが、あまりに遠く、眺めるだけの、ちょっとした女神ストーカー気分を味わった。

手出しはしない。

安全な我々。

女神は、微笑んでいるようで憂いを帯びているようにも見えたのは、すこしの年季と塩害からか、色あせたガラスに阻まれているのもあるが、遠くにいることの、想像の範囲を出るものではなかった。

ずっと、手を上げて、インドの修行者のように、何をか待っているようでもあった。

確かに、その手をあげる自由はあっても、下げる自由はないのだった。

潮の流れは摩天楼から遠ざかり、我々を乗せて、向こう岸まで運んでくれた。


自由の女神、爆破予告があったと知ったのは、帰ってからしばらくしてのことだった。

我々ではない、どこかの真のストーカーのしでかしたことだ。


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by akikomichi | 2015-08-29 17:35 | 詩小説 | Comments(0)

国連前

国連前に来たのは夕方のことである。

アムトラックで四時間余りを過ごしてやってきた我々は、疲れ果てていたが、夕食を探し、あてもなく、異国の街を歩いていたのだった。

3ブロックほど、歩いただろうか、突然、国連前に行き着いた。

ちょっと、小高いところから、国連の腰辺りを見ているような。

国連本部の足元には、旗をはためかすためのポールが顔のない胴体のように虚しく並んでいた。

国連前の一息。

真下には階段があり、ちょっとした木々が茂っていた。

よく見ると、黒い鞄が木陰に置いてあった。

誰かの置き忘れたものにしては、でかすぎる。

あの中に、奪われたものが入っているのか、それともすっからかんなのかは分からないが。

もしかして、つるされることもなく、なくした顔がそろって入っているのかもしれない。

などと思いながら、カバンの中身を確かめることもなく、そこを立ち去った。





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by akikomichi | 2015-08-29 17:14 | 詩小説 | Comments(0)

日本の昼

日本の昼に帰ってくる。

13時間の飛行の後。

雲の上、飛行機の窓から覗くと、緑の田んぼがみずみずしく目に入る。

たんぼの様々な緑で彩られた印象は。

うつくしい。まぶしい。まぶしい。





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by akikomichi | 2015-08-21 23:42 | 詩小説 | Comments(0)

アメリカの夜

アメリカの夜。

最後の夜。

ハイウェイの車とダレスの飛行機が光りだす。

外での夕餉。

大きな器、大きなラガー、大きなサラダ、大きな肉。

消化しきれるだろうか。

この大きさ。


ほんのすこし前。

ウドヴァーヘイジー・センターにギリギリに滑り込んでいたことを思い出す。

飛行機の博物館。

中心にエノラ・ゲイが鷹のように大きな翼を広げている横で。

桜花やなかじまや愛知が鶯やハチドリやはやぶさのように見えた。

飛んでみることができたものは、たとえ、その後どうなろうと、思い残すことはないのだと。

思えるようになったのは、ここに来てから。







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by akikomichi | 2015-08-20 10:45 | 詩小説 | Comments(0)

ボルティモアのPoe

Poeの墓参りに行く。

Poeの墓は二つある。
一つは墓地の入り口面側に。
もう一つは墓地の裏側に。

裏の墓は、彼が亡くなってすぐに入った墓だという。

コインと小石が積んであった。
自分も子どももコインを置いた。

講演会にきていた時、近くの病院に運ばれたのと、親戚がこちらにいたからここに眠っているのだろうか。

Poeの墓に近い宿に泊まる。
夢で会いたいものだ。

墓の横にある案内板には烏の絵がかいてあった。
ゆめでなくとも、烏になら会えるかもしれない。

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by akikomichi | 2015-08-19 08:15 | 詩小説 | Comments(0)

The Hiroshima Paneles Tour

AMERICAN UNIVERSITY MUSEUM
COLLEGE of ART & SCIENCE

「The Hiroshima Paneles Tour」

を友人と子どもと訪れる。

丸木さんの絵を米国で見た。

黒烏が人の死骸に群がる絵を見た。

いつか聞いた鳥葬を思い出す。

鳥は人の目から啄むことがあるというが、左眼からつつかれたら、悪人。

右目からつつかれたら善人。と聞いたことがある。

しかし、此の絵の人の目は、見開かれたままか、閉じられたままであった。

鳥は、煙のように人に群がり、焼け跡に残る、残酷な燃え果てた後の姿を具現化しているようであった。

人は鳥になるのか。

焼かれてしまった魂は、真っ黒な鳥になるのか。

そのような、昼間なのに暗闇の中に陥れられた人々の内面と外面をさらけ出されたような、無言で見ることしかできなかった、人の苦しみがいつまでも石に壁にキャンバスに心の奥底に黒くこびりついてはなれないのだ。

苦しい。片足だけに残った小さな靴。苦しい。焦げた水筒。

苦しい。苦しい。暑い日のことである。




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by akikomichi | 2015-08-14 08:39 | 詩小説 | Comments(0)