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傷口

父母の家のるーふばるこにいに亀裂が入り
その透明な亀裂の穴埋めに
透明な撥水性のテープを貼りに行くも
姉夫婦が貼ってくれていたものだから
雨漏りはしていなかった
見えない地震の亀裂のように
雨水だけが教えてくれる
見えにくい傷口は
消えることなく
雨水と太陽の熱に
剥がされないように
傷口を塞いでいた



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by akikomichi | 2017-06-21 23:43 | 詩小説 | Comments(0)

段差

右半身不随の父
段差を超えて廊下を歩く
この段差の山の上に滑りにくいマットを敷くと歩きやすいけん
と言いながら山を越える

店の中に入る時も
二十センチの段差があり
左足から二十センチを超えていく
後から右足がくっついていく

そうして
最後には
たどり着くのだ
おもいを持ち越して




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by akikomichi | 2017-06-21 23:35 | 詩小説 | Comments(0)

たこ焼き風の焼き菓子

親方がたこ焼き風の焼き菓子をお土産にくださり甘辛問答
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by akikomichi | 2017-06-19 21:46 | 短歌 | Comments(0)

杏ジャム

久しぶりおやすみの朝
目がさめきらないまま
熟れきった杏で
杏ジャムを作った
灰汁を取り
ふつふつ煮詰まってきた杏は
種だけが魂のように杏の海を浮遊していたが
とろとろと溶けだした
甘すぎないさんみ一体



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by akikomichi | 2017-06-18 10:30 | 詩小説 | Comments(0)

長距離走者の

今日 私は赤い鉄針を持って走っていた
ひたひたと走っていると
どうしても
アラン・シリトーの長距離走者の孤独
を思い出す癖がある
刑務所にいるが早朝に走ることを特別に許された男の話
走ることが 唯一 男の自由であったような話


小学生の団体の中をすり抜けて走っていると
男の子がわざわざ立ち止まって
頑張ってくださあい
と言った
孤独とは程遠く
まして短距離であったが
なんだか心持ち体が自由であった




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by akikomichi | 2017-06-16 21:28 | 詩小説 | Comments(0)

杏の木のしたには

杏の木のしたには
丸々とした杏が転がっていた
拾って皮のまま食べた
ほのかに酸っぱい実の後から
日に照らされた甘みが
ざらついた皮に張り付いているのを口にほおばりながら
考えていた

アフリカ出身の方はりんごは種まで食べるとお聞きした後のこと
なぜ我々は皮をむくのか
皮をむくようになったのか
考えていた
そのままの魂の美味しいところをべろりと剥がしているような
そのままの魂の種を吐き出してきたような
我々であったが

それでも
杏の種は頑なすぎて飲み込むことはできなかった
杏の木のしたには口があるというのに
我々は飲み込むことができずに
そのまま大地に
その魂を返した



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by akikomichi | 2017-06-15 23:25 | 詩小説 | Comments(0)

黒と赤と

ラーメンを先輩方と食べに行った 
焦がしニンニクの入った黒をいただく
赤は辛いという

そういえば
現場からの帰り際
道の向こうで交通規制がかかっていた
でかいトレーラーがUターンをしていた
赤い消防車が集まっていた
火事を捉えようとカメラが来ているようだった
黒煙は見えなかったけれど
駆けつけたサイレンの音は現場にも聞こえていた
以外と近くであったことに驚く
高速から赤いランプがくるくると回っているのが見えた

黙々と食べながら
美味しいと思いながら
どこからかほろ苦い味がしてきた
どうか
ご無事でありますように
と思うことしかできないが
器の隅に溜まった焦がした後の
黒いスープの上澄みを啜りながら
どうかどうかと思っていた




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by akikomichi | 2017-06-15 21:40 | 詩小説 | Comments(0)

こじ開け

こじ開けでこじ開けたヨシの奥には竹のあり
みちひもをとおし
みちひもでみちぎをしっかりと男結びで結びつけるため
一つ一つの繰り返しが
一つの屋根を作り
一つのうちを作る
一つが全てに全てが一つになる
というのは
そういうことなのかもしれない
一つ一つで成り立っていくもの
そういうこうとに心血を注ぐこと



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by akikomichi | 2017-06-12 20:42 | 詩小説 | Comments(0)

父さんが

父さんが作ってくれたカツ丼のつゆに浮かんだ卵のごとき月
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by akikomichi | 2017-06-12 00:03 | 短歌 | Comments(0)

子供らの

子供らの顔を見るたび嬉しさのこみ上げてくる離れていようと
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by akikomichi | 2017-06-11 23:58 | 短歌 | Comments(0)