ささ葺きの家

ささ葺きの家があるという
ささで葺くということを
知らなかった
茅 よしに限らず
いろいろな素材を葺くことで
いい塩梅のところを手探りしながら
今の形になっていったのであろうことが
想像できる


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by akikomichi | 2017-05-31 22:05 | 詩小説 | Comments(0)

杉皮

剥き出しの杉皮の束を手探りで束ねて締める黒紐の日々
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by akikomichi | 2017-05-31 20:05 | 短歌 | Comments(0)

柿渋

丘の上
柿渋を木肌に馴染ませ
大工さんが刷毛で塗る
柿渋の一番渋と二番渋
色の違いはあろうとも
同じ生青い柿から絞り出された汁
発酵されて馴染んでいくのは
青く渋い時に包まれたものだ


 

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by akikomichi | 2017-05-30 21:35 | 詩小説 | Comments(0)

なくしもの

夢を見た
カバンをなくした夢
その中身も探したが見つからない
何もかもなくしたさみしい気分になった

なくし者には気をつけようと思いつつ
仕事をしていると
警察から電話がかかってきた
夢は正夢で何かやばいことがあったかと思った

子供のお財布を届けてくださった方がいたそうで
何もかもなくしたわけではなく
どこかで知らない拾ってくれた方がいたということ
誠にありがたきことかな

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by akikomichi | 2017-05-29 21:06 | 夢詩  | Comments(0)

午前二時に

夢を見て午前二時に目がさえた 心臓が動く音とともに
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by akikomichi | 2017-05-28 15:19 | 短歌 | Comments(0)

野いちご

摘み取った野いちごのみのなりようは高速で止まり初めて知るもの
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by akikomichi | 2017-05-26 21:00 | 短歌 | Comments(0)

「けらば」

道すがら
けらばが気になってしょうがない
どのうちの屋根を見ても
けらばを探している
さいきんけらばに目が行くようになった
屋根はもちろんだが
細部を確認したくなるようになったのは
けらばとは何かを探しているからである
屋根とは何かを探していると
けら場とは何かに突き当る
いずれ全てに及んでくるとは思うが
今は屋根からけらばへ続いている流れが知りたい



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by akikomichi | 2017-05-26 20:55 | 詩小説 | Comments(0)

「霧の道」

夜に出かけることはほとんど無いのだが
今日は用事があり
山の麓まで行く

最初 
誰かの亡霊かと思った
ゆらゆらと蠢めくものが近づいてきた

前が見えなくなった
柔らかい霧が漂うていた
雲の上に住んで漂うているような日々のただ中

山の裾野まで霧衣が
雨と風にあおられてゆらゆらしていた
山の道は霧の道


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by akikomichi | 2017-05-24 21:59 | 詩小説 | Comments(0)

地下たびと花火と


地下たびを取り替えに無法松に行き
教えていただいた川沿いの温泉につかり
その帰り道
日田の花火が上がるのを見た
1年ほど前にも見た
福島の花火を思い出した
あの時は鍵を探している人と
津波にのまれた木々と出会ったのは
たびの途中のことだった
時間は花火よりも早く散り散りになり
瞬きしている間に
すっと暗闇に消えていくが
山の暗闇にも慣れて
怖いものなどなくなったように
ひょっこり現れた
タヌキに出会うように
偶然に感謝して
坂道を登り詰めたところで
生き延びていくのだ


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by akikomichi | 2017-05-21 22:29 | 詩小説 | Comments(0)

「雉の鳴き声」

昼のこと
茅葺の屋根のそばで憩いながら夢現つの最中
キーと高く何かが鳴いた
目を開けると草むらの真中に赤と緑の際立つ鳥の姿が目の中に飛び込んできた
雉がすぐ近くで立っていた
雉の鳴き声を初めて聞いた
放し飼いにされている雉の鳴き声を聞いた
番になって相聞歌のようにないてお互いの居所を探しているのだ
目に見えない片割れが丘の向こうの草むらで
キーと鳴いていた


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by akikomichi | 2017-05-17 20:10 | 詩小説 | Comments(0)