2017年 10月 08日
じゃにすの命日
つい先日のことラジオを聴いていた
その日が
じゃにすの命日だということを知った
学生時代
聞いていた歌を思い出した
もうかきむしられるようなことはないと思っていたのだが
古い古い記憶を絞り出すような声
かすれてしまった痛みのような呻き
青ざめた苦々しい記憶
ニューヨークの蝋人形のじゃにすは
長椅子に座ってじっとしていた
確か最後のアルバムのジャケットの長椅子
固まって動かなくなった記憶が
どろどろ溶け出してきたような
生暖かい人肌を抱く目は遠くを見ているような
記憶をたどっている
罪悪感を押し隠すように目を瞑っている
青ざめた痛みを見ようともしないものよ
あなたの心はもうなくなってしまったのだ
by akikomichi
| 2017-10-08 22:30
| 詩小説
|
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