2017年 05月 12日
「山の霞」
雨が降り続く中にいた
雷が二度間をおいて光り
二度雷音がついてきた
霞を食って生きていけないと言われたが
霞を体一杯に吸って生きているような
霞に食われているような
そういうやすらいだ休みの中にいた
そうして
茅葺の家を描き出す
美しい茅が濡れている
屋根の上の苔の間に
新しい緑が生き生きと濡れている
そうやって茅葺の屋根は
いつの間にか
この山々のように
私の中に生き続けている
山々の霞を食って
霞に食われて生きている
by akikomichi
| 2017-05-12 22:31
| 詩小説
|
Comments(0)