ドリュ・ラ・ロシェルとフランスファシズム

ドリュ・ラ・ロシェルは10年ほど前から気にはなっていたのだが、古本屋で、たまたま手に入ったので、読み始める。

ロシェルは、ルイ・マルの映画「鬼火」の原作「ゆらめく炎」や、「藁の犬」などがよく知られていると思われるが。

その本質において、煙に巻かれたような、自死によってその奥底の姿を消し去られたようなところに焦点が当てられ、フランス・ファシズムの権化としてのロシェルの内面、外面を掘り下げているものであった。

「政治的ロマン主義の運命」(有田英也著、名古屋大学出版)とは、どういうものなのか。

そもそも、彼の思考、思想、行動は、果たして「政治的ロマン主義」であったのかも検証する必要があると思われるが。

この本の著者にならえば、ドリュ・ラ・ロシェル/男性性/ファシズム であるという。

仮にそうであるならば、ヴァージニア・ウルフ/女性性/反ファシズム となるであろうことが、まず自分の中に、浮かびあがってきた。

ヴァージニア・ウルフと同時代に生きたものとして、しかもフランス・ファシズムの只中にいたものとして、ウルフと対極にあるものとしてのロシェルであるが、両者とも、自死によってその生に終わりを告げているというところに、共通性がある。

また、ウルフの一時的な同性愛的傾向とともに、ロシェの同い年くらいの(ロシア人の)男子の手に親しみを感じながら接吻しようとして噛みついてしまったというエピソードから、同じ匂いを感じずにはおられないものが無きにしも非ずで、どこか奇妙な、相対性を持っているように思えた。

まだ、細部は、これからの見所として、じっくり、拝見したいと思う。

 

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by akikomichi | 2017-02-22 23:19 | 日記 | Comments(0)