「茅葺への道」

第一回プラチナブロガーコンテスト

今回は阿蘇茅葺工房さんのご好意により、茅刈りをさせていただけることになり、早速、茅場へ向かった。
先輩のせっちゃんと一緒に登って、途中の茅を狩ることにした。
阿蘇の地元のネット放送が取材に来られていた。三代目が今の親方で受け継がれた茅葺の技を、次の息子さんへと繋げたいという意気込みを語られたという。おじちゃんとあーちゃんとお兄さんとせっちゃんのご両親も茅刈りに来られていた。
ドローンでも撮影されていて、あの壮大な山を見下ろす風景を見れるのは、機械が羨ましい限りであると思ったが、茅を刈る前に、山の上から見上げた空もまた、解放された窮屈な体の中の魂の行き場は、空に違いないと思われた。
そういえば、昨日、変な夢を見た。
私が人参や大根を短冊切りにし、願うように食べると、それが巡り巡って大地になるという夢。
それがいいと思った。
以前、友達と話した時のような思いが、ここに来て夢にまで現れたということであろう。
夢が叶うということなのかもしれない。
完成させること。
自分の中のものを。
目の前にある茅葺を。
目の前にある茅を狩るのだ。
目の前にあることがこんなにも澄んでいる景色で、空気も冴えていながら、心地よい暖かさをろ過してくれている、この素晴らしき世界。
そうして、汗まみれになり、体の隅々まで、クタクタになりながら、茅で切らないように「すね」を気にしながら、茅の切り口の尖ったところを踏み込み踏み込み、前に進んでいった。

昨日、せっちゃんと、飲みながら、親方と大きな夢を語り合ったのを思い出した。
九州の茅葺を守ることで、日本の茅葺をも守っていく。
ゆくゆくは、横のつながりを持って、茅葺の職人さんたちによる、職人的「結」の結成を目指したいということ。せっちゃんはその中で、女性の茅葺職人さんを集めて、女職人集団を結成した暁には、その集団で、カヤ服をするのが夢であるということ。私も、親方やせっちゃん夢を共有したいと思った。自分のできる限りのこと。
こうやって、茅葺に関わっていけることことへの感謝と、九州だけでなく全国の茅葺を残していくために私ができることの一つとして、書き記していくこと。
日本の豊かや茅葺文化をこの世界に残していくことのお手伝いができれば何より嬉しいことはない。という大きな夢ができたのだった。
てっちゃんは、世界の茅葺をまだまだ見たいということで、いつか見に行くということ。皆それぞれに、茅葺への思いを具現化して、実行に移していくことができるのが、何よりも嬉しい。
今携わっている茅葺の家ができたら、家族を連れておいでと言ってくださった親方に感謝であります。
やはり、見ているだけではなく、その中に息づいてこそ、茅葺がわかってくると思われるので、早く自分の茅葺さんを作ってみたいと、また夢を延々と紡ぎ続けていきそうである。
親方と、せっちゃんに言わせてみれば、一番新しく作った茅葺が自分の技の更新になり、さらに茅葺が良くなっていくというのだから、やはり、一つ一つを丁寧に、生き物を育てるように、向き合っていきたいと思う。


アート・デザイン部門

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by akikomichi | 2017-01-28 18:45 | 詩小説 | Comments(0)