破壊の国/独裁の国から天皇制を考える




仮に、呉氏が言うように、破壊の国が韓国であるとしたら、金の独裁の国が北朝鮮である。


前政権、前政府を全否定し、その歴史や約束を反故にし壊しさえするのが、韓国の国是であるとするならば、北朝鮮の金の独裁政治は過保護なほど保護し続けられており、壊し続けられて分断し続けられ憎しみをどこに向けたらいいかわからず、近隣諸国のものにあたりちらしに来るということも、もしかして、彼らにとっては、己の国でしてきたことだったのかもしれないと、今回の御狐さまやお地蔵さまの破壊行為のそこにあった背景が少しばかり見えた気がした。残念なことに。


大切にされてこなかったのは、己自身であったのだ。


一方、金の独裁においては、前政権などというものはなく、血で繋がったものを神格化しても、己と同等あるいはそれ以上の力を誇示することができ、さらに強化されていくものでもある。


そこは、天皇家を習ったといわれる所以である。


天皇家の神格化の過程も初期はそうであったと思われるが、儀式と祭場とお言葉による天皇家の歴史によって、それは強化されていった。


天皇家におかれては、過去には、天皇自らが進退を決めることができていたのは確かであり、今の形になったのは、つい最近のことでもあり、わざわざ、人間宣言をし、滔々と続いてきた神格化を拒否せざるをえなかったであろう戦後の天皇のお立場としては、力を封じ込められたと言わざるをえず、これは戦後レジームの縛りとも、リンクしている問題である。


もし、人間天皇としての、お立場を考慮した場合、天皇個人の意思が尊重されるべきであると思われるが、戦後レジームの戦前の絶対的な力を奪われたままをよしとする「憲法」による、国の「象徴」としての天皇という規定に沿ったことしか許されない人間として、個人の権利や自由は奪われたままの状態が続くということでもある。


神格化した天皇として、政治そのものであった、ご自分の意思による選択もあったであろう過去とは無縁の、神格化どころか、非人間的な戦後の押し付けられた「憲法」の犠牲としての政治の道具としての象徴天皇のままであって良いのかを、今一度、考える時に来ていると思われる。


もし仮に、このまま、人間天皇として、象徴という曖昧なお立場のままでこのまま続いていくとしても、ご自身の進退はご自分で決める自由は少なくともあるべきと、個人的には強く思うところである。


戦前戦中戦後を知っている方々は、特に戦前戦中の神格化された国の政治でもあり国そのものでもあった天皇を知っている方々は、戦後の国の象徴としてのみの天皇を受け入れることができなかった心情を吐露しておられる方々も多く、その方々にとっては、個としての天皇の進退などは考えられないものなのかもしれないが、独裁ではない、日本の象徴としての天皇家のことではあるが、少なくとも、人間天皇を認めるのであるならば、天皇家が決めてもいい時期に来ているのではなかろうか。


いずれにせよ、独裁でも、破壊でもなく、実体のある象徴の道を模索しているのが、今現在の日本の一つの形であるのかもしれない。







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韓国の歴代大統領は悲惨な末路を辿り、朴槿恵(パククネ)政権も民衆の怒りで追い込まれ、条件付きの辞意を表明した。ジャーナリストの櫻井よしこ氏と拓殖大学教授の呉善花氏は朴政権スキャンダルの先にある「日本の危機」を指摘する。


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櫻井よしこ(以下、櫻井):韓国の歴代大統領は退任後、死刑判決や有罪判決を受けたり、自殺に追い込まれたりと、多くが悲惨な末路を迎えました。もちろん権力を利用して私腹を肥やしたにせよ、権力の座を下りたとたんに国民が手の甲を返す。これも韓国の民族性と関係があるのでしょうか?


呉善花(以下、呉):朝鮮王朝時代に取り入れた朱子学の影響で、若々しく輝いているものには従うけれど、廃れゆくものは穢れたものであり背を向けるという価値観が韓国人にはあります。死は穢れなので、亡くなった人が身につけていたものはすべて燃やします。日本のように形見分けという考え方はありません。


 歴史も同様で、前の政権のものはすべて壊してしまう。だから韓国には歴史的なものがあまり残っていないのです。高麗時代に栄えた仏教の遺跡も朝鮮王朝時代にことごとく破壊されて、発掘で出てくる仏像は壊されたものがほとんどです。


櫻井:中国の易姓革命によく似ていますね。新しくできた王朝が歴史も全部書き換えてしまう。


呉:そうです。金泳三(キムヨンサム)元大統領は日本的なものはすべて壊すということで、桜の木さえも「日本の匂いがする」という理由で伐採してしまいました。


櫻井:そうやって歴史の連続性が失われると、どこに立脚点を置くべきかがわからず、自分たちの未来を描けなくなってしまうのではないでしょうか。自分たちが何者なのかがわからない。それで韓国の人たちは本当に幸せなのかと疑問に思います。


呉:ですから韓国の人は韓国が嫌いなのです。2006年のアンケート調査では「生まれ変わっても韓国人として生まれたいですか?」との質問に「生まれたくない」と答えた人が67.8%もいました。日本の同様の調査では「日本に生まれてよかった」が94%ですから正反対です。


櫻井:世界は今、劇的な変化の時を迎えています。アメリカが内向きになり、トランプ新大統領はどの国が同盟国なのかの区別さえついていないように見えます。


 アメリカが後退した空白に付け入ってくるのが中国であり、ロシアです。私は、韓国は日本やアメリカの側に立たなければ健全な生き残りはできないと考えますが、盧武鉉大統領の元側近で北朝鮮シンパの文在寅(ムンジェイン)氏のような人を大統領に選んだら、韓国は本当になくなる可能性は高い。


呉:すでにその方向に動いていますね。文在寅氏は北朝鮮と一緒になって、日本やアメリカとは距離を置き、慰安婦問題や徴用工問題でさらに日本を激しく攻撃してくるでしょう。もちろんいずれも「虚構の物語」なのですが……。


 盧武鉉政権は、世界の中心は東アジアに移り、その中央にいる朝鮮民族が世界をリードしていくのだと言っていました。文在寅氏も同じように韓国人の民族主義を煽り、北朝鮮との融和・統一を図っていくと思われます。もちろん中国はその隙を逃さず、朝鮮半島全体を影響下に置こうとするでしょう。


櫻井:まさに日本にとっても最大の危機です。しかし日本がどう対応すればいいのか、できるのかというと、非常に難しいですね。


呉:いくら日本側が韓国に歩み寄っても、侮日に根ざした反日民族主義は変わることはありません。私は日本はこれ以上、韓国に深入りしないほうが賢明だと思います。


●さくらい・よしこ/新潟県長岡市出身。ハワイ州立大学卒業。元日本テレビ「きょうの出来事」キャスター。1995年、『エイズ犯罪 血友病患者の悲劇』で大宅賞受賞。執筆・講演活動を続ける一方、インターネット放送「言論テレビ」を運営中。


●オ・ソンファ/1956年韓国済州島生まれ。東京外国語大学大学院修士課程修了。現在、拓殖大学国際学部教授。『「反日韓国」の苦悩』(PHP研究所刊)、『朴槿恵の真実』、『侮日論』(いずれも文春新書)など著書多数。


※SAPIO2017年1月号


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by akikomichi | 2016-12-11 17:09 | 日記 | Comments(0)