2016年 12月 08日
「流行」
流行前
増毛の宣伝に終始したのは己
一度なくしたとうひは
もう二度と己の毛には戻らない
いくら審査したところで毛遅れなのだ
流行中
自転車で転げるように死に急ぐ政治的な愛人と
噂ばかりが流行していた種あかし
歌にしろ 流行というより流行病
しにいたらない病か さらなる病
何事もなかったように忘れ去られるものを選んだところで
己の分身が自死したことは忘れることができないふかい傷
その傷は己の痛み
滅んだのは己の魂
by akikomichi
| 2016-12-08 10:41
| 詩小説
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