「猫と鴉」

道を曲がると鴉がいた。

ほとんど同時に道の上の猫が横たわっていることに気づく。

朝から血を流していた猫からはみ出していたのは鳴き声。

もう聞こえなくなった、真っ黒な鳴き声。

鴉が啄む真っ黒な賍物。

朝まで生きていたと思われる真っ黒な眼。

血塗られたいっぺんが飲み込まれる。

そうしてじょじょに形を無くしていくのだ。

猫は鴉との境界がなくなって血肉になって鴉になるのだ。

整形に失敗したいびつな鼻のような嘴で突っつきながら。

黒い鴉になっていくのだ。







[PR]
by akikomichi | 2016-11-27 18:15 | 詩小説 | Comments(0)