南海トラフは常に振動していた!世界初の発見 海洋研究開発機構


http://www.hazardlab.jp/know/topics/detail/8/9/8973.html より


地震が多発する場所から音響レーリー波が発生している
南海トラフの沈み込み地帯では、地殻と海洋が常時振動していることがわかった。地中で起きた微小地震から地震波が発生し、音響レーリー波になるメカニズムが解明された(提供:JAMSTEC)
 海洋研究開発機構(JAMSTEC)は、南海トラフのプレートの沈み込み地帯で、地殻と海洋が毎日ごくわずかに振動していることを世界で初めて発見した。振動の原因となる波動を解析したところ、南海トラフで小さな地震が相次いでいる領域から放出されていることもわかり、地震活動を監視する新たな手段になるものとして注目が寄せられている。

 地球は大気や海洋の乱れによって常時振動しているが、これらの振動は周期が長く、非常にゆっくりであるため、人が感じることはない。これまでの研究で、常時振動は地震のように発生直後のみに単発で起こる振動とは性質が異なり、関連性がないとみなされてきた。

 JAMSTEC地震津波海域観測研究センターの利根川貴志研究員らは、2011年9月から12月にかけて、南海トラフを南北に横切る4本のラインと、東西にのびる1本のラインの海底に、「ハイドロフォン」という装置を150カ所にわたって設置。

 この装置を使って水中の音波を観測したところ、従来の地震波データでは「ノイズ」として見過ごされていた、周期が短い「音響レーリー波」という波動の発生が新たに確認された。

 この波動の進む方向と地震の震源地を比較したところ、マグニチュード3以下の微小な地震が群発している場所から地震波が起こり、それが海中と地殻にエネルギーを持つ「音響レーリー波」となって、振動を呼び起こしていることがわかった。

 研究グループでは「今回の研究で、常時振動と地震の発生が世界で初めて結び付けられた。今後は南海トラフ以外のプレートの沈み込み地帯でも調査を行い、地震活動を監視する新たな観測手段になり得るかどうか検討を進めていきたい」と話している。

 なおこの論文は、英科学誌「Nature Communications」電子版に掲載された。
2011年9月~12月に南海トラフ付近に設置されたハイドロフォンの分布(黄色△)。側線Fは数値シミュレーションで使った場所。
2011年9月~12月に南海トラフ付近を重横断する観測ラインで150もの「ハイドロフォン」(黄色△)が設置され、従来の地震観測では「ノイズ」として見過ごされて来た波動を検知した(提供:JAMSTEC)
音響レーリー波
左は常時地球振動の周期。音響レーリー波は周期が0.2~2秒程度と短く、陸上では観測されないため、従来の地震観測機器によるデータではノイズ扱いされ、研究されてこなかったという
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by akikomichi | 2016-06-02 21:10 | 日記 | Comments(0)