湯取り

駐車場を探していたら、銭湯をみつけた。
街中にひょっこり現れた日常の風景。
昼から風呂に入る心構えも、身支度もないが、そこにあり続ける湯取りがほしい。
と思ふ。

そういえば。
名古屋でも銀杏のふりしきる神社を探していると、銭湯をみつけた。
何か別の目的がある時に限って、不意に訪れる湯取りがほしい。
と思ふ。

あの時も、駐車場が近くにあった。
夕方、歩いて湯取りにこれない人のためにあるのかもしれないが。
タオルも着替えもないけれど、いつか、思いのままに、湯取りがほしい。
と思ふ。

住み慣れていない街にもある日常の。
湯取りを少し分けてもらいに。
湯取りのない世界の隙間にある湯取りがほしい。
と思ふ。





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by akikomichi | 2015-12-30 23:47 | 詩小説 | Comments(0)