「消費者はフランケン・フィッシュを望んでいない」

【ワシントン=小雲規生】米食品医薬品局(FDA)は23日までに、遺伝子組み換えで通常の2倍のスピードで成長するよう改良されたサケについて、食品としての使用を認可した。遺伝子組み換え食品が植物以外で認められたのは初めて。養殖施設の建設を経て数年以内に出荷が可能になる見通しだが、流通業者からは取り扱いに慎重な声も出ている。


 FDAはこのサケについて、「食品としての安全性でも栄養面でも通常のサケと同様だ」と判断した。組み替えられた遺伝子は数世代にわたって安定的で、厳重に隔離された施設で養殖することで、遺伝子を組み換えたサケが天然のサケと交配する可能性も低いとしている。


 開発した米アクア・バウンティ社は成長の早いサケを養殖することで、天然のサケの乱獲を防ぐことができるとしてきた。アクア社は今月19日の声明で、「健康的で栄養価の高い食品を海や海洋生物にダメージを与えない方法で消費者に届けることができる」として認可を歓迎した。


 しかし、遺伝子組み換え食品は人体や環境に悪影響を与えるとしてきた環境保護団体は、人工的に生み出されたサケを小説や映画に登場する怪物フランケンシュタインになぞらえ、「消費者はフランケン・フィッシュを望んでいない」などと批判している。


 ロイター通信によると、米小売り大手ターゲットは「現時点では扱いは検討していない」と表明。他の小売りチェーンからも取り扱いに否定的な見方が出ており、遺伝子組み換えサケが一気に普及するかどうかは不透明だ。


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by akikomichi | 2015-11-24 00:00 | 日記 | Comments(0)