「同盟調整メカニズム」を設置

【クアラルンプール時事】日米両政府は3日、今年4月に再改定された日米防衛協力の指針(ガイドライン)に盛り込まれた「同盟調整メカニズム」を設置し、運用に入ることで合意した。自衛隊と米軍の調整を必要とする全ての政策について、平時から関係当局間で協議することを打ち出すもので、安全保障分野の日米連携をさらに一体化する狙いがある。
 中谷元防衛相とカーター国防長官が同日、クアラルンプールで会談し、同盟調整メカニズムを始動させることで合意。中谷氏は会談後、記者団に対し「目的は地域の安定に資することであり、より実効性のある日米協力関係を構築したい」と強調した。
 具体的には、平時を含め、武力攻撃に至らないグレーゾーン事態、日本有事など緊急事態までのあらゆる段階における調整の枠組みを新設。自衛隊・米軍の幹部による「共同運用調整所」を設けるとともに、陸海空の協力については各部隊の代表による「各自衛隊および米軍各軍間の調整所」を置き、状況に応じて連携を進める。
 政策面でも、日本側は国家安全保障局や外務・防衛両省、米国側は国務省、在日米大使館などの局長・課長級で構成する「同盟調整グループ」を発足させる。
 また、日本の安全を確保するための自衛隊と米軍の共同対処に向け、平時から日米での行動計画を策定する「共同計画策定メカニズム」の設置も決めた。
 日米の調整メカニズムは1997年のガイドラインにも含まれていたが、実際に機能させるのは日本への武力攻撃や周辺事態の発生時に限定していた。切れ目のない日米連携をうたった新ガイドラインの下、調整メカニズムを平時にも拡大し、地理的な制約も超えて日米同盟の機動的な運用を図る。 
 ただ、調整の対象では日米間に曖昧な点が残る。米国には中国の進出が続く南シナ海での自衛隊の監視活動に期待感があるとされるが、日本側には慎重論が強い。自衛隊の活動の大幅な拡大につながる可能性をはらむことから、来年の通常国会では野党が詳しい説明を政府に迫る場面もありそうだ。(2015/11/03-20:36)
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by akikomichi | 2015-11-04 12:42 | 日記 | Comments(0)