『蛍日記』

6月4日 木曜日 晴れ。
20時。

有志で蛍の飛び交う川を訪れる。
まだ少ないほうだという。
これから徐々に多くなっていくのだと。

木の上をゆるりと飛ぶのはどれもが雄にみえる。
叢に隠れた蛍はどれも雌にみえる。
番でいると夫婦蛍にみえる。

どれもだれのものでもない。
蛍は蛍でそこにいる。

人も疎らに蛍をみている。
人は人でそこにいる。

帰り道は猫峠。
左手に鹿をみつけた。
最初は座っていたので兎かと思った。
立ち上がると子鹿のようだった。

しばらくいくと。
右手に鹿の親子がいた。
はぐれた子鹿を探していたのか。
はじめてこの道で鹿に出会ったのだった。







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by akikomichi | 2015-06-04 23:36 | 詩小説 | Comments(0)